「入院前まで元気だったのに…」
「最近おかしい、もしかして認知症なのかな」
高齢になってから骨折などで入院し、今まで通りの日常生活ができなくなってしまった親の介護が突然、必要になるかもしれません。他にも、認知症を疑って受診し、認知症の診断を受けるということもあるかもしれません。
しかも、親にも家族にもお金に余裕がなく、これからが不安になったり、どうすれば良いのかどこに相談すれば良いのかと悩むこと?
介護には、身体的な負担だけでなく、経済的な負担も大きくのしかかります。
「一体どれくらいの費用がかかるんだろう?」
「少しでも負担を減らせる方法はないのかな?」
と、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、そんな悩みを抱えるあなたに向けて、親の介護が必要になったときに頼るべき相談窓口、一般的な介護サービスの料金相場、そして介護にかかるお金の負担を軽減する、利用できるか確認必須な支援制度を厳選して5つご紹介します。
①介護が必要と感じた時に頼るべき身近な相談窓口3つ

「もしかして、親の介護が必要になるかもしれない…」
そう感じ始めた時、あるいは、すでに介護が始まって困っている時、一体誰に相談すれば良いのでしょうか?初めての経験で、右も左も分からないという方も少なくありません。
ここでは、そんな状況に陥った際に、最初に頼るべき3つの窓口を分かりやすく解説します。適切な場所に相談することで、抱えている不安や疑問が解消され、スムーズに介護への第一歩を踏み出せるはずです。
1.地域包括支援センター

地域包括支援センターは、高齢者の方が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、様々な支援を行っている地域の相談窓口です。各市町村に設置されており、介護に関する相談はもちろん、医療、福祉、生活支援など、幅広い相談も可能です。
地域包括支援センターで相談できること
- 介護保険制度に関する情報や利用方法
- 介護サービスの種類や内容、利用方法
- 医療機関や福祉サービスに関する情報
- 生活支援サービス(配食、見守りなど)に関する情報
- 認知症に関する相談
- 高齢者の虐待や権利擁護に関する相談
- 成年後見制度に関する情報
- その他、高齢者の生活に関する様々な相談
こんな時に相談してみましょう
- 親の身体や認知機能の衰えが気になり始めた
- 介護保険の申請方法が分からない
- どんな介護サービスを利用できるか知りたい
- 退院後の生活について不安がある
- 認知症の親の対応に困っている
- 地域の介護に関する情報を集めたい
お住まいの地域の地域包括支援センターの連絡先は、お住まいの市町村のウェブサイトや高齢福祉課の窓口で確認できます。電話や窓口で気軽に相談することができます。
2.市町村役場の高齢福祉課(介護保険課)
市町村の高齢福祉課(または介護保険課)は、介護保険制度の運営を行っている 市町村役場の窓口です。介護保険の申請や各種手続きなど、制度の利用に関する相談や申請を受け付けています。
高齢福祉課(介護保険課)で相談・手続きできること
- 介護保険の申請(要介護認定・要支援認定)
- 介護保険に関する各種相談(給付内容、自己負担額など)
- 介護保険サービスの事業者に関する情報
- 高額介護サービス費や特定入所者介護サービス費などの申請
- その他、介護保険制度に関する手続き全般
こんな時に相談してみましょう
- 介護保険の申請をしたい
- 介護保険の制度内容について詳しく知りたい
- 介護サービスの利用料金について質問したい
- 高額な介護費用について相談したい
高齢福祉課(介護保険課)は、市町村役場の本庁舎や支所に設置されています。窓口に直接行くか、電話で問い合わせることができます。
3.かかりつけ医

「なんか最近、おかしいかも‥」と思うようになったら、かかりつけ医に相談することも重要です。入院していて退院後の生活が不安なら、入院時に医師やソーシャルワーカーに相談しましょう。
もし、介護保険を使って介護を受けたい場合は、かかりつけ医の意見書をもらい介護認定を受けることになります。医療の側面から、病状に応じた介護の必要性の有無や注意点、利用できる医療サービスなどについてアドバイスを受けることができます。
かかりつけ医に相談できること
- 病状と介護の必要性についての医学的な意見がもらえる
- 必要に応じて、適切な医療機関や専門家への紹介
こんな時に相談してみましょう
- 親の病状が悪化し、介護が必要になってきた
- 退院後の療養や介護について相談したい
- 医療的なケアが必要な介護サービスについて知りたい
かかりつけ医は、日頃から親御さんの健康状態を把握しているため、医療的な側面から的確なアドバイスが期待できます。
まずは、身近な窓口に相談してみましょう
介護が必要になった時、一人で悩まずに、まずは上記のいずれかの窓口に相談することが大切です。それぞれの窓口が持つ専門性を活かし、あなたの状況に合った情報やサポートを提供してくれるはずです。
②介護サービスの料金相場を理解しよう